おりもの異常/おりもの状態別チェックシート「えっ!なにこのおりもの?」

おりものの異常を知るには?体調が良いときのおりものの状態を把握しておくことが大切

おりものはデリケートゾーンがべたつき、下着が汚れ、時には嫌な臭いの原因となり、女性にとって不快なものです。
おりものが分泌されるたびに、嫌な気持ちになる方も多いでしょう。
しかし、ただ不快なものとして遠ざけるのはあまり良い方法ではありません。
おりものを日頃から観察していれば、自分の健康状態が把握できるからです。

大切なことは、体調が良い時のおりものの状態を把握しておくことです。
おりものの量、色、形状には個人差があります。
ですから正常/異常の判断を他人と比較して行うことはできないのです。

排卵日付近にはどのくらい、どんな形状のおりものが分泌されるのか。
生理の前にはどのくらい、どんな形状のおりものが分泌されるのか。
自分の生理周期に合わせたおりものの変化を把握しましょう。

自分の「正常」を知っておくことができれば何か異変が起きたときにはすぐに気がつくことができます。

いつもより、おりものの量が多いのは疲れが溜まっているからかもしれない。
ストレスがたまっているのかもしれない。
と気付くことができれば、早めに身体を休めて体調を整えることができます。

おりものの量が変化したのは、妊娠の兆候かもしれないと気付けば身体を大切にしておくことができます。
自分自身を守ることができるのです。

おりものは意味無く分泌されるわけではありません。
必要だから体から分泌されるものなのです。
嫌がるだけではなく、自分の体が発するサインを見逃さないようにしましょう。

こんなおりものは異常?正常?

おりものが泡立っている

おりものが泡立っていることがあれば身体に異変が起きているサインです。

トリコモナス膣炎

トリコモナス膣炎はトリコモナスという原虫が性交渉を通じて女性の膣内に感染する性感染症です。

この性感染症は若い世代を問わず幅広い年齢層で起こっています。
これは感染してもなかなか症状がでないことが原因です。
無自覚のまま複数の相手と行為を繰り返すことで、感染が広がっているのです。

トリコモナス膣炎の最大の特徴はかきむしってしまうような強いかゆみがデリケートゾーンに起こることです。
おりものが泡立つ、デリケートゾーンに痒みがある、おりものから強い悪臭がする、排尿時に痛みがあるなど、気になる点がある場合にはすみやかに婦人科で検査を受けてください。
内服や膣剤を膣内に入れることで治療ができます。

トリコモナス膣炎は自然治癒しません

トリコモナス膣炎はトリコモナスという原虫が引き起こす炎症です。
女性の約2%が感染していると言われます。

放置しておくと子宮頸管、尿道、膀胱などに感染が広がります。
セックスを介して男性から感染し、逆に膣内で増殖した原虫が男性の尿道へと移り感染を広げて行きます。
男女間で行き来するためピンポン感染と言われる性病です。

初期症状はほとんどありません。
しかし放置していても自然治癒することはありません。
放置すれば症状は悪化するだけです。

おりものが酒かす状でポロポロ

おりものが酒かす状になりポロポロしていたら要注意です。

膣カンジダ症

膣カンジダ症は膣内の常在菌であるカンジダ真菌(=カビ)が何らかの事情で異常増殖してしまい起こる膣炎です。
女性の5人に1人が経験すると言われる病気です。

普段、膣内は乳酸菌という善玉菌の働きで酸性に保たれています。
このためカンジダ真菌は存在していますが、繁殖しにくく勢力を拡大することはできません。
ところが風邪、ストレス、拾う、糖尿病、抗生物質の使用などで膣内の善玉菌の働きが弱くなってしまうことがあります。
すると普段は大人しくしているカンジダ真菌の働きが活性化し、繁殖増殖し、悪さをし始めるのです。

つまり、性感染症と勘違いされやすい病気ですが膣カンジダ症は性行為によって感染する病気ではありません。
性交渉の経験のあるなしに関係なく発症します。

もともと体内に存在している菌が原因で起こるため症状が軽い場合には自浄作用で自然治癒することがあります。
しかしおりものの変化があった場合には症状が悪化している証拠です。
放置しても改善しないため、しっかりと治療を行う必要があるでしょう。

妊娠中はとくになりやすい

妊娠中の女性は特に膣カンジダ症になりやすいです。
妊娠中は大切な胎児が感染症などにかからないように守ろうとする働きからおりものの量が増えます。
しかし、このおりものの分泌が増えることがカンジダ真菌の増殖につながり、膣カンジダ症を発症しやすくなります。

おりものが膿のような…痰のような…

おりもののが膿のような、痰のような形状だった場合には要注意です。
健康な時のおりものは水っぽくさらさら~どろっと白濁したものになります。
正常な状態で痰のようなおりものになることはありません。

子宮頸管炎

子宮頸管変は子宮口と膣とつなぐ「子宮頸管」の粘膜に起こる炎症です。
珍しい病気ではなく、女性の2人に一人が経験すると言われる病気ですが、悪化したまま放置してしまうと子宮や膀胱などに炎症が広がり合併症を起こすことがあります。
また不妊症や不育症の原因となることがあるので、異変を感じた場合には速やかに婦人科を受診して治療を行う必要があります。

感染の主なルートは性交ですが、必ずしも性交が原因で感染するとは限りません。
人工中絶、分娩時などの子宮頸部損傷による細菌感染が原因になることも多いです。
これは子宮頸管が赤ちゃんの通り道であることから出産時に損傷を受けるからです。
産後に感染者が多いのも、これが理由です。

子宮頸管炎を起こす菌は一つではありません。
クラミジア菌、淋菌、連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌、性器マイコプラズマなど様々です。

子宮頸管炎だけに炎症が起こることは少ない

子宮頸管は膣の更に奥にある器官のため、子宮頸管のみに炎症が起こることはあまりありません。
細菌性腟炎など膣の炎症から子宮頸管炎になってしまうことがほとんどです。

子宮頸管炎は子宮頸管という奥の方の臓器で炎症が起きてしまうことから投薬での治療が難しいこともあります。
投薬で症状が改善しない場合には炎症を起こした部分を電気で焼く高周波治療や凍結療法、手術による切除が行われることもあります。

おりものがクリーム状

おりものがクリーム状である場合、子宮や膣内などの女性器に異常が起きている可能性が考えられます。

体調不良や生理前の可能性

個人差はありますが、生理前におりものがクリーム状になることがあります。

おりものの変化以外に、臭い・かゆみ・発疹・排尿時の痛みなどの変化がない場合、生理周期を確認して栄養バランスの良い食事とたっぷりの睡眠を心がけながら数日様子を見てみましょう。
数日様子を見ても変化がない場合、他の症状が出た場合、何かしらの異常が起きていると考えられるため婦人科を受診して検査を受けてください。

放置すると合併症や不妊症などに繋がる危険性があるため要注意です。

膣カンジダ症、子宮頸管炎

おりものがクリーム状の場合、考えられるのは膣カンジダ症や子宮頸管炎・細菌性腟炎などが考えられます。
これらは性行為によって感染することもありますが、体調不良や抗生物質やステロイドの使用、ストレスや疲労などで免疫力が低下してしまうと発症してしまうことがあります。

性感染症に感染する心当たりがない、という方でも症状がある場合には一度婦人科で検査してもらうようにしましょう。
中には繰り返し発症するケースもあるため、安易な自己判断をせずにしっかり治療を行うことが大切です。

おりものがグミのような塊

おりものは子宮頸部や子宮内膜など女性器内から分泌される物質や子宮や膣の細胞が古くなったものがはがれおちたものが混ざり合ってできています。

時折、おりものの塊が出てくることがあります。
ゼリー状だったり、グミのような形状ですが、これは異常なことではありません。

これは子宮頸管から出ている粘膜で、子宮頸管液が分泌されただけです。
子宮頸管とは子宮と膣をつなぐ管のことで、子宮頸管液は精子が子宮にたどり着けるように手助けする働きがあります。
これが体の外に出るとゼリー状またはグミのような形になります。

特に排卵期にはグミのような塊が出ることが多いです。
これは排卵日には受精を助けようとする働きが強くなるからです。
当然精子が子宮にたどり着けるように子宮頸管液が多く分泌されるのです。

グミのような塊が出た場合には、まず排卵期かどうかをチェックしましょう。
排卵期は生理が始まった日と次の生理予定日の中間ごろに起こります。
生理周期が28日の方の場合には、生理が始まった日から数えて14日目頃になります。
排卵期に出る分には全く問題がありません。

ただし、排卵期ではないのに頻繁に出る場合には何かしらの異変が子宮内に起きている可能性があります。
一度婦人科で検査を受けると安心です。

おりものが膜状でビローン

膜状のおりものが出た!と心配になることがあるかもしれません。
しかし、これは珍しいことではありません。

まずはこの膜状のおりものが出たのが「いつ」なのかを確認してみましょう。

生理が終わって次の生理までのちょうど真ん中あたり。
排卵日付近にはおりものがねばねばネットリした状態になります。
これが体外に出た時に膜状に伸びたりゼリー状のドロリとした塊になることがあるのです。

これは女性ホルモンである「エストロゲン」の働きによるものです。
精子が卵子にたどり着き受精しやすくサポートするために排卵期にはおりものの形状が変化します。

ですから排卵期に膜状、ゼリー状のおりものが出ても何も心配することはありません。
期間は排卵日の前後2、3日です。

排卵日以外にも長い期間に渡って膜状やゼリー状のおりものが出る場合には要注意

無排卵月経の可能性があります。
無排卵月経は過度のストレスやダイエット、不規則な生活などが原因で起こります。

表面に出てくる問題が少ないことから放置されることも多いのですが、無排卵のまま長期間放置してしまうと卵巣の機能が衰えて不妊になる可能性が高くなり、早期閉経などに繋がるリスクがあります。

おりものに血が混じる

おりものに血が混ざる場合、心配のない場合と心配したほうが良い場合があります。

ストレスによるホルモンバランスの乱れ

強いストレス、過度のダイエット、不規則な生活などをしているとホルモンバランスが乱れることで月経のシステムが上手く作用しなくなり、不正出血を起こしてしまうことがあります。
心当たりのある人は生活習慣を見直してみましょう。

排卵日の前後

排卵日の前後には子宮頸管から分泌される粘液に血液が混ざることがあります。
これにともない軽い腹痛を起こすことがあります。
至って正常なことで問題はありません。

思春期・更年期などホルモンバランスの乱れ

生理になったばかりの頃、閉経間近の更年期にはホルモンバランスが安定しません。
ストレスを受けたときと同じように月経のシステムが上手く作用しないため、不正出血が起きやすくなります。
大量に血が混ざる、長期間出血があるという場合には婦人科を受診しましょう。

妊娠の可能性

妊娠初期には着床出血といって少量の出血「おしるし」が伴うことがあります。
特に異常がない場合でも起こるものなので心配はありません。

子宮頸がんの可能性

おりものが茶色っぽい、血液が混ざる場合には子宮頸がんの可能性があります。
月経周期とは関係なく出血が目立つ場合には病院へ行きましょう。

おりものがネバネバ伸びる。20cmも!

よく伸びるおりものが出るのは排卵日が近いことを知らせるものです。

排卵期は膣内に排出された精子をスムーズに卵子まで運ぶために最もおりものの量が多くなります。
排卵日を挟んで2、3日の間は特に粘り気が強いネバネバしたおりものがでます。

おりものを指にとって、粘液が長く伸びる(20cm~30cm)ようなら排卵日が近い証拠です。
これはエストロゲンの分泌が排卵日の直前にピークを迎えるためです。

精子が女性の体内で生きられるのは3日間と言われています。
このためちょうど排卵日前後の3日間におりものがより多く分泌され着床を手助けするのです。

妊娠を希望している人はおりものの変化をよく観察しておくことが大事です。
基礎体温を付けたり、排卵日チェッカーなどを利用する方法もありますが同時におりものの変化もしっかり観察しましょう。

最初は抵抗があるかもしれませんが、排卵日が近づいてきたらおりものを指でつまんでみて、どのくらい伸びるかよく観察しましょう。
伸びるようになってきたら、その日から継続的に性交を行えば妊娠のチャンスが高まります。

ただし、よく伸びるおりものが長期間続く場合には何らかのトラブルが子宮内で起きていることが考えられます。
不快な臭いが伴う場合やかゆみを伴う場合など何かしらの異変を感じた場合には婦人科で一度検査をしてもらいましょう。

おりものが毎日出る

おりものの量は基本的には生理周期、つまり女性ホルモンのバランスによって量が増えたり形状が変わったりします。
また体質的に多い人や少ない人がいます。

更に、その時の体調によってもおりものの量や形状は変化します。
風邪を引く、疲れが溜まっている、強いストレスがある、過度のダイエット、ステロイドを使用、抗生物質を服用するなどの理由によって抵抗力が低下してしまうとおりものが毎日のように出ることがあります。

今までおりものの量がそれほど多くなかったのに急におりものが毎日出るようになったという場合にはまず生活習慣を改善してみてください。
栄養バランスの良い健康的な食事、適度な運動、たっぷりの睡眠と生活習慣を改善すると自然にホルモンバランスが整い、おりものの量も落ち着くことが多いです。

おりものが毎日出る⇒少し様子を見てみると良いでしょう。
ただし、デリケートゾーンにかゆみ、炎症、発疹がある場合やおりものが泡立っている、異臭がするなど別の症状を伴う場合には何かしらのトラブルが起きている可能性がありますので、
速やかに婦人科を受診してください。

おりものが出ると痛い

おりものが出る時に腹痛を伴うのは、正常なケースと異常なケースがあります。

排卵期に軽い腹痛を伴うのは正常

排卵日前後には受精がスムーズに行われるようにおりものが増えます。
この時、排卵痛と言って軽い出血や軽い腹痛を伴うことがありますが、これは異常なことではありません。

クラミジアの可能性

クラミジア感染症によるクラミジア頸管炎を起こしていると炎症で腹痛が起きる可能性があります。
水っぽいおりものが大量に出るなどの症状がある場合には性交を控えて婦人科を受診してください。

子宮頸がんの可能性

子宮頸がんは初期症状はほとんどありません。
症状が進行すると不正出血、悪臭のするおりもの、腹痛、腰痛などが起こります。

子宮頸がんの原因はヒトパピローマウイルスの感染が主です。
これは性交渉で感染するありふれたウイルスです。
30~50代に多いがんですが、最近では20、30代の患者も増えています。

早期発見であれば簡単な手術で完治が可能です。
20歳異常の女性の場合は各市町村で定期検診が受けられます。

子宮体がんの可能性

子宮体がんは初期から不正出血がみられます。
症状が進行すると肉汁のようなおりものが出たり、下腹部痛が起こります。
50、60代に多く発生するがんですが若い人でもなる可能性はあります。
不正出血が続いた場合には軽く考えずに婦人科を受診しましょう。

おりものが出るとかゆい

デリケートゾーンにかゆみがある場合にはいくつか理由が考えられます。

おりものによるかぶれ

おりものが出た時にそのままにしていると、肌が弱い人はかぶれてしまうことがあります。
おりものの量が多い時にはおりものシートを利用してこまめに取り替えるようにしましょう。
蒸れを防ぎ、デリケートゾーンを清潔に保つことができればかゆみは治まります。

おりものシートが肌に合っていない

おりものシートにも合う・合わないがあります。
特に化学繊維が使われているおりものシートは肌が弱い人の場合、かぶれてしまうことがあります。
コットン100%など肌に優しい素材のものを選びましょう。

膣炎の可能性

  • おりものの色がいつもと違う(黄色、灰色、茶色など)
  • おりものの量がとても多い
  • 泡だったようなおりものが出る
  • おりものから異臭がする
  • 外陰部に白い粕状のおりものが付着している

デリケートゾーンのかゆみ以外に、こうした症状が当てはまる場合には膣カンジダ症の可能性があります。
カンジダ菌は常在菌の一つで、年齢を問わず皮膚に存在しています。
体調不良、免疫力の低下により常在菌のバランスが崩れてしまうと繁殖が活性化し、こうした症状が起こることがあります。

他にも細菌性膣炎、トリコモナス膣炎など膣内で炎症が起きるとデリケートゾーンのかゆみが起こることがあります。
自己判断で放置してしまうと、症状が悪化し最悪のケースでは不妊症の原因となってしまうこともあります。
膣炎はいずれも早期治療なら治療期間は短期間で済みます。
原因の菌によって必要な薬も異なるため、婦人科で検査を受けて治療を受けるのが良いでしょう。